2005年10月05日

血管の種類と構造

 血管の種類と構造については、次のようになっています。


■ 3種類の血管とその構造

 人体には、動脈、静脈、毛細血管の3種類の血管があります。心臓から出た動脈は、細く枝分かれして毛細血管につながり、さらに静脈へとつながって、合流しながら心臓に戻ります。

 動脈と静脈の壁は、内膜、中膜、外膜の3つの部分からできています。内膜は隙間なく1層に並ぶ内皮細胞の層と、その外の内弾性膜と結合組織の層でできています。血管の内面はとても滑らかで、血液はスムーズに流れます。内膜は、筋肉(平滑筋)と弾力性のある線維でできており、動脈と静脈では厚みが違います。外膜は線維性の膜で、血管を保護する役割があります。


■ 血管の走行の特徴

 動脈や静脈が走る様子は木の枝のようですが、少し違うのは、場所によって血管どうしを横につなぐ血管吻合があることです。血管吻合があれば、どこかの血管がつまっても、血液は迂回して流れることができます。このような迂回ルートを、側副循環路といいます。

 細い動脈の中には、血管吻合がないものもあります。これを終動脈といい、脳、肺、肝臓、腎臓、脾臓、心臓などにみられます。終動脈の場合、どこかの血管が詰まると、その先に酸素や栄養素が届かなくなり、組織がダメージを受けてしまいます。

 また、細い動脈と細い静脈が、毛細血管を経由しないでつながっているところがあります。これを動静脈吻合といい、指先や陰茎海綿体にみられます。


■ 毛細血管の構造

 動脈と静脈の間にある網目状の極細の血管が毛細血管で、直径は 5 〜 20 μm( 0.005 〜 0.02mm )です。その壁には内皮細胞が1層並んでおり、動脈や静脈のような平滑筋がありません。毛細血管は、その壁に並ぶ細胞の間の隙間を通して、組織との間で栄養分や酸素、二酸化炭素や老廃物などのやりとりをしています。

 毛細血管は、分布する場所によってその壁の細胞に特徴があり、ブドウ糖や水などの小さい分子の物質だけ通すもの、タンパク質などの大きい分子の物質も通すものなど種類があります。


■ 動脈の構造と特徴

 心臓から出る血管が動脈で、一部を除き酸素をたくさん含んだ動脈血が流れています。最も太いのは左心室から出る大動脈で、直径は約 3cm もあります。枝分かれしながら細くなり、 0.3 〜 0.01mm 程度の直径になったものを細動脈といいます。細動脈の先は毛細血管につながっています。

 動脈の壁は、中膜の平滑筋が厚く、弾力性に富み、心臓から押し出される血液と勢いに耐えられるようになっています。自律神経の交感神経は、細動脈の平滑筋を収縮させて、血流や血圧をコントロールします。また、動脈には、心臓の収縮で血液が押し出されるときの力が伝わるので、脈拍が生じます。


■ 静脈の構造と特徴

 心臓に戻る血管が静脈で、一部を除き酸素が少ない静脈血が流れています。毛細血管に続く部分が細静脈で、少しずつ合流して太くなり、最終的には上大静脈と下大静脈に集まって右心房に戻ります。

 静脈は、血管壁の中膜の平滑筋が薄く、動脈と違って心臓が血液を押し出すときの勢いは届かず、脈拍は生じません。静脈の血液の流れは、言わば受動的です。多くの静脈の内面には弁があり、血液の逆流を防いでいます。また、下肢では、まわりの筋肉の収縮によって、血液が押し流されます。また、大きく息を吸って胸腔がより陰圧になると、血液も吸いこまれるように心臓の方向に流れます。
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